[　ダイハツ　ムーブ　コンテ　左側面修理事例　]

 平成23年式　ダイハツ　ムーブコンテ（Ｌ575Ｓ）

ボディーカラー：ミストブルーマイカメタリック（Ｂ69）

走行中に左側面を壁にぶつけてしまった損傷修理です。

一見、軽度に見える損害ですが、フロントドア、リヤドアの全体に複数の深いキズと凹みが確認できます。

修理工場によっては、取り替えをお勧めするお店もあるかもしれません。

現在の外板パネルを形成する鋼板（高張力鋼板といいます）は燃費を良くするために薄くすることで、軽量化しています。

この鋼板は平面の一枚板だとヘロヘロですが、この平面な板を折ったり曲げたり（プレス加工）することで強度を出し形を維持しています。（紙を山折り、谷折りすると強度が出るのと同じ原理です）

軽くなり燃費が良くなるメリットの他に、薄い分だけ、柔軟性があり、加工性や成形性が高く、現在の様々な琉曲的な車両デザインが可能となっています。

が、しかし、板金の難易度は非常に高くなっています。

ぶつけた際に、強度を保つための折れ、曲がりが無くなったとたん、ヘロヘロになり、とがったモノがぶつかったときには、集中的な塑性変形を起します･･･

さらには熱にはめっぽう弱く、従来の板金工法だけでは通用しない鋼板なんですね。

でも、取り替え＝高額　です。

参考までに、フロントドアを取り替えるだけで、部品代36,700円（付属品別）＋取り替え技術料16,000円＋塗装費用42,000円で10万円を超えちゃいます。

当社は直しちゃいます。

よくぶつけてしまう サイドステップにも損傷が確認できたので一緒に直しちゃいます。

では、早速修理開始。

 深く凹んだ（塑性変形）箇所のみを引き出します。

この時、緩やかな変形はそのままにします。

次に全体に緩く凹んだ（弾性変形）パネルの修理です。

青く見えるのが「 パネルテンショナー 」ですが、この「  パネルテンショナー 」を凹みの上に広く全体に塗布した後、損傷の無い個所にスケールと呼ばれる長いパテヘラの両側ををあてがい、スケールを上から下へ一気に一回だけ動かします。すると、青く残った部分が今回の損傷で凹んでいた範囲ということです。

写真を見て分かるように、これだけ広い範囲でパネルが凹んでいました。

「 パネルテンショナー ｣は変形したパネルを元の形に形成するときに使用する「パテ」と同じ用途で使用しますが、パテと違い、乾燥が早く、水に強く、鋼板のヘロヘロに張りをもたらし、痩せないといったこれでもかといういいこと尽くしの新素材、新工法です。

修理代を優先する際、取り替え＞直す　はかわりませんが、直す費用も、直す手間（修理時間）で変わるので、早く直せるこの工法はコスパ的にも一押しの新工法です。

で、薄ら仕上げパテ→サフェーサ（防錆材）→マスキングで塗装です。

 塗装はイタリア製最高級塗装ブース『 ＳＡＩＭＡ（サイマ） 』内で塗装します。

で、乾燥後に磨いて光沢を出し、分解した部品を組み付けて完成です。

 今回の修理代は　技術料150,380円　部品・材料代19,624円　合計170,004円　となりました。

整備期間は4日間　でした。

担当者　フロント/武本・鈑金／福本・塗装／松浦

―　iwatabankin　information　―

「函南町・三島市・熱海市・伊東市・伊豆の国市・伊豆市・沼津市・清水町　にお住まいの方で事故による愛車のキズ凹み（へこみ）板金塗装修理は是非（セカンドオピニオンとしてでも構いませんので）岩田鈑金にお気軽にご相談下さい。お問い合わせメールに画像を添付していただき、車検証に記載されている型式指定番号・類別区分番号、ボディーに貼り付けてあるコーションプレートから（貼り付け位置が分からなければお問い合わせ下さい）カラー番号の情報をお伝えいただければより詳細なお見積りが可能です。（お客様のお名前、車台番号は不要です）」