[　トヨタ　ヴェルファイア　右後部修理事例　]

 平成25年式　TOYOTA　VELLFIRE（ＡＮＨ20）

ボディーカラー：ブラック（202/2CS）

右後部自損事故による損傷です。

ブレーキランプの下が大きく凹んでいますね・・・

濃紺色なので歪み具合がよく分かります。

相手は硬く尖った形状のモノのようです。

こちらのお客様は奥様も呆れる(？) おクルマ大好きなご主人様からの修理依頼で、 少し遠方よりわざわざご来店いただきました 😆

｢修理跡｣が分らないようにとのご意向でした。

では、車体整備の開始。

ご予算もあるので、鋼板の板金仕上げではなく、今回は『BSパネルテンショナー』とパテにより凹んだリヤフェンダーを元のカタチに形成します。

それでも、お客様のご意向に合わせてなるべく副資材の塗布は薄めに。

リヤフェンダーの形成を終え、外板塗装です。

外板塗装は最高級塗装ブース『ＳＡＩＭＡ（サイマ）』内で塗装。

まずはグレーの下処理範囲を車体色で染めます。

下が黒で染めた写真。

あれ？

なんだか艶が引けている様な・・・

そう、このトヨタさんの202ブラックは高機能塗装の一つ、『耐スリクリアー』が塗布されています。

この耐スリクリアーは一旦 車体色で染める→クリアーコート→中研ぎ→耐スリクリアーの順で塗装していく非常に大変な塗装です・・・ 😥

性能や塗料の材質は違いますが他のメーカーさんでも同じようなクリアーは塗装されていて作業工程は同じような感じです。以前には高級車だけがこういった塗装がされていましたが、メーカーによっては大衆車にもこういったクリアーが塗装されるようになってきました。

おクルマ好きなお客様だからこそこの塗装の特徴を知っていて当社に白羽の矢が立ったようです 😀

先程の写真は車体色の黒い色で染めて、「中研ぎ」を入れたところです。

この「中研ぎ」は耐スリクリアー用の｢足付け（塗装が剥がれ難くするサンドペーパーで薄い傷を付ける工程）」の働きもありますが、それよりも重要なのが 『 肌 』 を形成するためのものです。

バサバサした塗装の上から塗装をすれば表面の仕上がりはバサバサになります。

今回の事故のより塗装する面（リヤフェンダー）と隣接している事故の影響の無かった塗装しない面（スライドドア等）との肌の違いが 見る人が見れば分る修理跡の原因となるので、こういった細かな工程に拘ります。

中研ぎ後の「耐スリクリア～」。

艶艶で眩しいですね 😆

で、次が今回の耐スリクリアーの他のポイント2つめ。

ルーフサイド → フロントピラーまでの塗装です。

一般的には塗装面の免責が小さくなる下の写真の赤い丸の位置でクリアー塗料を「ぼかし塗装」します。

でも、この場合は時間が経つと新たに塗装した場所と元々手を加えていない場所との「塗装際（とそうぎわ）」が表れます。

勿論、この塗装の仕方が悪いわけではなく、お客様のご予算やおクルマをすぐに手放す、目立たなくなれば良い程度の仕上がりをお求めの場合は当社でもご提案する事はあります。

大切なのはお客様のご予算と当社の修理の仕方における費用対効果をお客様に分り易くしっかり説明することを心掛けるようにしています。

今回は修理跡が分らないようにとのご意向だったので、ルーフサイド → フロントピラーまでを塗装際が分らないように「ブロック塗装」します。

車体色と一回目のクリアー塗装の後、中研ぎ。

もう一度、フロントピラーまで耐スリクリアーの塗装（なんだか写真が黄ばんだ）。

で、完成です。

整備前。

整備後。

その仕上がりの良さに塗装担当者が誇らしげです 😆

実は当社では、修理が完成してお納めした一ヵ月後を目途にもう一度、その仕上がりを点検しています。

今回修理させていただいたこちらのおクルマも一ヵ月後にご来店いただき点検をさせていただき、大変満足いただけたようでした 😀

おクルマが好きなドライバーは減ったけど、今回ご依頼いただいたお客様のように技術者の拘りや想い、これまで培った全ての知識や技術を使って表現する大変さやその素晴らしさをご理解いただき、最後にこうして評価をいただけると技術者冥利に尽く瞬間です。

お客様より「岩田鈑金に任せたい」も嬉しいけど、当社に在籍する全ての社員が、顔、名前、人柄、能力等一人の人格として認知され、「貴方に任せたい」と御指名いただける。そんな社員の集団を目指したいですね 😆

今回の修理代は　技術料126,705円　部品・材料代23,295円　合計150,000円となりました。

整備期間は4日間　でした。

担当者　フロント/武本・鈑金／薬師寺・塗装／松浦

―　iwatabankin　information　―

「函南町・三島市・熱海市・伊東市・伊豆の国市・伊豆市・沼津市・清水町　にお住まいの方で事故による愛車のキズ凹み（へこみ）板金塗装修理は是非（セカンドオピニオンとしてでも構いませんので）岩田鈑金にお気軽にご相談下さい。お問い合わせメールに画像を添付していただき、車検証に記載されている型式指定番号・類別区分番号、ボディーに貼り付けてあるコーションプレートから（貼り付け位置が分からなければお問い合わせ下さい）カラー番号の情報をお伝えいただければより詳細なお見積りが可能です。（お客様のお名前、車台番号は不要です）」