喜ばざる状況だから修理後には喜んで頂きたい。
繊細な感覚とテクニックでスペシャリストが対応します。
実際の修理の事例です。
[ ダイハツ ウエイク 左前面修理事例 ]
平成27年式 ダイハツ ウエイク(LA700S)
ボディーカラー:オフビートカーキメタリック(G55)
左前方部の修理事例です。
お分かりになりますでしょうか?
フロントガラスが割れています・・・
フェンダが変形してフロントガラスの角にぶつかって割れた様です。
自動車で使用されているガラスは面の衝撃には強いのですが、点の衝撃には非常に弱い特徴があります。
フロントガラスは衝撃を受けたガラスが粉々に割れる事で車室内の人を怪我をさせないように合わせガラスと呼ばれるガラスとガラスの間に透明のフィルムを挟んだ構造になっていて粉々には割れず、上記のような線状の割れ方をするのが特徴です。
こうなったガラスは修理はできず、交換となります。
フロントガラスはとても高額です。(参考までにガラスのみで63,396円)
更に、フロントガラスを交換する場合、フロントガラスには車検の満了日が分かるフィルム状の「標章」や最近はナビが付いている車が多いので透明のフィルム状のアンテナが貼り付いています。これらは粘着剤で貼り付いているので一度剥がしてしまうとは貼り付かなかったりフィルムが白くなってしまったりするので、再交付費用や新しい部品代が只さえ高額なガラス代とは別に必要になります。
後学までに、フロントガラスには高額な純正ガラスの他に純正と材質は変わらない社外品(主にはメーカーの名前がガラスの隅に印字されていないだけ)や外国品、中古品等の選択が多数あります。ご予算がある場合はお近くの板金屋さんに相談してみて下さい。
でも、これ位の事故でフロントガラスが割れるようならウエイクに乗るユーザーの方達はちょっと心配ですね・・・
では車体整備をはじめます。
左前方をぶつけた事でフロントフェンダーが後退変形しています。
上記の写真のようにブリッジの様に見える「フロントフェンダーマウントブラケット」という名前の部品が車体からフロントフェンダーを浮かす事で車体に直接衝撃が加わらない様にする 『ダメージャビリティー(壊れにくさ)』 の工夫の一つですね。
しかし今回はフロントフェンダーとフロントフェンダーマウントブラケットが後退しただけでは衝撃を吸収しきれなかった様で、フロントフェンダーがフロントガラスやフロントドアに干渉したようです。
先にフロントガラスを交換。
フロントガラスは接着剤で張り付けられていて くっ付くまでに1日掛かります。
次に取り替えた外板部品を最高級塗装ブース『 SAIMA(サイマ) 』内で塗装していきます。
新しいフロントフェンダーを塗装。
同時に新しくしたフロントフェンダーの隣接パネルであるフロントドアとの色の違いがでない様に「ぼかし塗装」。
仕上がりが良くなるようにフロントドアに取り付いている部品は全て外した状態にしています。
フロントガラスの横に取り付く「フロントピラーロアガーニッシュ」の左側を今回は新しくするので塗装します。
で、塗装した外板部品を組み付けて・・・
完成です。
今回の修理代は 技術料108,508円 部品・材料代281,997円 標章再交付5,400円 合計395,905円となりました。
整備期間は4日間 でした。
担当者 フロント/武本・鈑金/渡立・塗装/椎野